「U.S.A.」の次に来るのは「リンゴ追分」!?山下達郎風カバーで話題 ~カバーされる名曲たちとその魅力~
カバーされる名曲たちとその魅力
原曲に尊敬の念を込めながら、名曲を自分たちなりにアレンジして世に放つカバーソング。
世の中に星の数ほどある名曲の中から、よくカバーされる楽曲をmoraスタッフが自らが選び、その原曲とカバー曲の魅力を紹介するコーナーです。
※mora カバーアルバム特集はこちら
<紹介する楽曲:リンゴ追分>
今回紹介するのは「リンゴ追分」。
そう、あの美空ひばりさんの往年の名曲です。
美空ひばり「リンゴ追分」
ラジオドラマ『リンゴ園の少女』挿入歌および同名映画主題歌として、1952年に発売。
15歳だった美空ひばりが歌ったこの楽曲は、当時としては戦後最高記録となる70万枚を売り上げ、最終的には130万枚を記録しました。
途中に入る「えええ~」のフレーズが、あまりにも有名な「リンゴ追分」。
作詞は小沢不二夫さん、作曲・編曲は米山正夫さんがご担当されています。
短くシンプルなメロディーながらも、日本人ならではの情緒が深く表現されていて、時代を超えて胸を打つ名作です。
ほとんど録り直しが効かなかった、昔のレコーディング。
そんな中でも美空ひばりさんは、必ず1回でレコーディングを成功させる本物の天才だったと言われています。
<紹介するmoraスタッフ>
・名前:夢子
・年齢:20↑
・性別:女性
・趣味:アニメ・ゲーム、ときどき急に演歌に詳しい
今話題の“CityPop芸人”が、
「U.S.A.」の次に取り組んだ「リンゴ追分」
実は今、この「リンゴ追分」が再び話題になっています。
山下達郎さん風カバーで注目度急上昇中の“CityPop芸人”、ポセイドン・石川さんが、「U.S.A.」の次に取り組んだのが「リンゴ追分」なのです!
【配信限定】ポセイドン・石川「リンゴ追分」
クオリティーの高すぎるカバーに、謎の感動が止みません。
ちなみに現在では“演歌・歌謡曲”のイメージが強い美空ひばりですが、実際には戦後復興~和洋文化の折衷といった日本の音楽史を作ってきた、“革新的”な歌手です。
当時は「おしゃれで都会的」と感じることもあったそうな。
“CityPop芸人”の選曲の理由は、そこにあったのかもしれませんね!
配信限定でのリリースになりますので、是非スマホでこの謎の感動を持ち歩いてください。
mora宛てに動画コメントもいただいています!
シティポップ!
サザンも、イエモンの吉井和哉も、UAも!?
超大物アーティストも「リンゴ追分」をカバー!
歌い手の表現力が問われる「リンゴ追分」ですが、ライブなどを初め超大物アーティストもしばしばカバーしている楽曲になります。
moraで配信しているカバー曲を、いくつかご紹介します。
サザンオールスターズ「リンゴ追分」
個人的に好きなのが、こちらのサザンオールスターズのカバー。
洋楽のような歌い回しが特徴の桑田佳祐さんですが、これを聴くと「あ~日本人だな~」と感じます。
早すぎず、溜め過ぎず、うーん情緒的!
アレンジも、おしゃれながらも原曲の良さが引き出されていて、絶妙なバランス感覚に感嘆してしまいます。
吉井和哉「リンゴ追分」
THE YELLOW MONKEYの吉井和哉さんも、カバーアルバム「ヨジー・カズボーン〜裏切リノ街〜」の中で「リンゴ追分」に挑戦しています。
ロック調のアレンジで、“吉井和哉色”に染め上げているカバーです。
ちなみに「リンゴ追分」をカバーをするときは、途中の語り部分が省かれることが多いのですが、吉井和哉のカバーでは残されています。
淡々と読み上げる雰囲気が、また渋くてかっこいいですね。
UA「リンゴ追分」
そして私が一時期1曲リピートをしていたのは、UAさんのカバー。
この後紹介するSkatalitesにも通じるような、レゲエ調のアレンジです。
伸びやかな歌声が、「リンゴ追分」にマッチしています。
「リンゴ追分」の素晴らしいところは、このようなアップテンポのカバーでも、より奥深さが増すところ。
原曲のもつ力です。
ジャマイカのスカバンド・Skatalitesによるカバーが、
突拍子もなさすぎる!
ある意味で有名なのが、こちらのスカバージョンのカバー「Ringo」。
レゲエの聖地・ジャマイカで活動していたSkatalitesによるインストアレンジです。
The Skatalites「Ringo」
実は「リンゴ追分」、1960年代半ばからスカのスタンダードナンバーになっていた(!?)という情報も。
『駅馬車』というウエスタン映画に登場するリンゴ・キッドの”Ringo”と結びついて、流行っていたとの噂です。
なおThe Skatalitesは、1963~1965年に活動をしていたスカバンド。
初期メンバーの時代から「Ringo」をカバーしていましたが、moraで配信されているのは再結成後の1998年にリリースされたバージョンになります。
国境をも飛び越える、メロディーの美しさを再認識します。
和楽器でのカバーもかっこいい!
さて、海外の雰囲気からは一転!今度は和楽器でのカバーです。
由紀さおり/上妻宏光「リンゴ追分」
三味線界でも若手第一人者とされる上妻宏光さん。
ソロ・デビュー15周年を記念した「伝統と革新-起-」の中で、由紀さおりさんとコラボをしています。
津軽三味線とピアノの必要最低限の伴奏が、由紀さおりさんの歌声を引き立てます。
他にも和楽器カバーが聴きたい方には、イケメン尺八奏者の藤原道山さんによる「リンゴ追分」もオススメです。
時代を隔てて、セルフカバーも
「リンゴ追分」が発売された1952年から、レコード、カセット、CDと音楽媒体は次々と変化。
時代に合わせて、美空ひばりさんご自身も、幾度か「リンゴ追分」を歌い直しています。
moraで配信しているものだけでも数種類あるのですが、いくつかオススメをピックアップします。
これが王道!?ベストアルバムにも含まれる「リンゴ追分」
初期のころの録音は、少しキーが高いのが特徴です。
ハイレゾ化されているのはステレオ録音版「リンゴ追分」
1970年代前半にレコーディングされたものだそうです。
「リンゴ追分(1982version)」なんてものも配信中
1981年に実母が亡くなられており、その翌年の録音です。
ライブバージョンの「リンゴ追分」も!
アップテンポ気味に歌う「リンゴ追分」も素敵です。